北里中央執行委員長より2021年新春のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

 

2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症は2020年に全世界に蔓延し、感染拡大防止に向け各国においては都市封鎖や社会経済活動自粛を余儀なくされ、日本を含めた世界の経済活動に大きな打撃を及ぼすこととなりました。また、人々の生活についても秩序や慣習、常識の変化を余儀なくされる「新たな生活様式」の実践を迫られる状況となっていますが、感染の収束は未だ見えず拡大しつつあります。

本来であれば新しい年を組合員の皆様とともに迎え、1年間のご健康、ご多幸とkmブランドの更なる発展を願い、ご挨拶をさせていただくところですが、未だ日本でも感染者が14万人、死者数も2,000人を超えるほどの猛威を振るっている状況でありますので、これまでに罹患された皆様並びに関係者の方々に心よりお見舞いを申しあげるとともに一日も早い収束を願うばかりです。

全世界の中でもとりわけ感染者数と死者数が爆発的に増加している米国では、昨年11月の米国大統領選挙で激戦を乗り越えた民主党ジョー・バイデン候補が当選確実となり、「自分に投票しなかった人のためにも働く」と分断された米国国民に融和を求めました。一方、「想像を超えた大差」の投票結果を受けたドナルド・トランプ現大統領は、「投票に重大な不正あり」と選挙結果に疑義を唱え、複数の州で再集計や訴訟を提起してきました。しかし、その多くは退けられるなど徐々に敗北を認めながらも「1月20日の大統領就任式まで何が起こるかわからない」と発信しており、大統領選に纏わる混乱は今しばらく続くと見られています。

また、新大統領候補のバイデン氏もコロナ対策の失敗と国内経済立て直しに加え、政策の柱に掲げ、日本への影響が計り知れないといわれる「地球温暖化対策」や世界経済への影響が大きい中国・ロシア・欧州各国など主要国との外交や貿易についても短期間でトランプ大統領の独自路線を修正するのは困難を極め、その手腕が問われる状況となっています。

日本国内では菅新政権が経済復活の起爆剤として進める「GoToキャンペーン」が一部業界では追い風となった一方で、当初から第二波・第三波の想定はあったものの多くの都市部で昨年末から感染者数が緊急事態宣言発令の4月・5月を上回る規模で増加するなど、感染抑止と経済回復の両面での政策は困難を極めており、年末年始に向けて一部の都市で再度「自粛要請」を発するなど経済面での犠牲は今後も続くと見られ、最優先となる感染抑制措置はもとより、企業や雇用の回復に向けた持続化給付金や雇用調整助成金など様々な給付措置の維持・拡充は必要不可欠な状況となっています。

同時に菅新政権の政策の中心である「規制緩和の推進」は、特に我々旅客自動車産業にとっては多くの問題、課題として迫ってきており、これまでの日本の安全神話を無視した自己責任論を振りかざし、長く培ってきた業界の商慣習や利益構造を根底から覆す政策、法改正を目論むなど安倍前政権から続く「お友達企業」への利益還元政策は加速の一途を辿っています。

とりわけ「選挙で選ばれていない」一部民間議員が“我田引水”のごとく、政策決定に影響を及ぼす各種政府機関会議で“新自由主義”を唱え、堂々と利益誘導を行う姿は「民主主義の崩壊の始まり」と言っても過言ではない状況です。

国際自動車は、新型コロナウイルス感染拡大の中で疲弊する旅客自動車産業の中にあって業界を代表する企業として社会的責任の達成、とりわけ雇用の維持と企業の存続を目指し、日本を代表するグローバル企業各社との協業を含め様々な施策・改革を進めていますが、同時にこれからしばらく続くとみられる「ウイズ・コロナ」の世界においては、会社最大の資産である「kmブランド」とブランドを形成してきた「人財」の育成と成長に最も注力しなければなりません。

一方で、現業3部門(ハイヤー・タクシー・バス)とこれらを支える内勤職・整備士全ての従業員が現下の状況における国際自動車の「事業改革」を理解し、結束できなければ今後も低迷が続くといわれる経済環境を乗り越えていくことは難しいと考えています。

国際労働組合は、同じく業界を代表する最大規模の労働組合としてコロナ禍の異常事態にあたり、先人たちから今日まで積み上げてきた組織の力を駆使して、可能な限り職場の確保や可処分所得の向上に向けここまで様々な取り組みを行って参りました。

また、「ウイズ・コロナ」を受け入れた「新たな社会」が求める高い要求に対しても、国際労働組合の組合員が永く築き上げてきた“kmブランド”の持つ「価値と力」こそがこの難局を乗り越える推進力であり、困難な状況ほど「人にしかできない究極のサービス」が重要となり、それを維持・向上させるためには更なる“団結の力”は不可欠であると考えています。

かつて経験したことのない感染症蔓延の不安の中で、国際グループを信じ、それぞれの職務と社会的責任を果たす覚悟と誇りを持った組合員の生活を守るべく、労働組合の持つ機能を最大限に駆使し、社会の流れに沿う柔軟性と持続性ある取り組み・運動をこれからも続けて参りたいと考えておりますので本年もより一層のご理解、ご協力をお願い申し上げますとともに、末筆ながら関係する全ての皆様のご健勝とご家族のご多幸を心より祈念申し上げ、新年のあいさつとさせていただきます。

関連記事

  1. 労働協約改定の全員団交を行いました。

  2. 北里中央執行委員長より2020年新春のご挨拶

  3. 北里中央執行委員長より新春のご挨拶